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無垢フローリングの選び方

 
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針葉樹と広葉樹の違い

前回に引き続き無垢フローリングのお話です。フローリングとして使われる無垢材には大きく分けると二つの種類があります。一つは針葉樹。細長い葉っぱの木で、高く上へ上へと伸びるので、真っすぐで成長が早く、軽くて柔らかいのが特徴です。その為、加工がしやすく構造材などの建築材料としてよく使われます。床材としても素材の柔らかさや肌触りの良さがメリットと言えます。反面、傷がつきやすいというデメリットもありますが、前回もお話しましたように、それも味わいと感じられるような風合いの良さがあります。もう一つは広い葉っぱの広葉樹です。葉に日を当てようと、枝葉を横に広げるので木目が変化に富み、緻密で硬い木が多いです。その為、家具や内装の造作材などによく使われます。床材としては傷がつきにくい事を活かして、人の出入りの多いお部屋に使ったり、複雑で美しい木目を活かした個性的なお部屋に使ったりします。このように針葉樹と広葉樹は葉の形の違いはもちろん、森での育ち方や成長の仕方で床材としての硬さや保温性、見た目などの違いが出てきます。

 

 

針葉樹の無垢材

針葉樹は広葉樹に比べて軽くて柔らかいです。これは木が含んでいる空気の量に関係しています。木を構成する細胞と細胞の間には、無数の穴が空いていてそこに空気が入っています。この量(孔の数)が針葉樹の方が多く、広葉樹の方が少ないのです。そのため針葉樹のほうが軽く、空気を多く含むので、熱伝導率が低く(人の体温を奪わない)温かく感じます。寒い日でもあまり「冷たい」と感じませんし、座ってくつろいだり、素足で歩いた時の木の柔らかな感触も優れています。実際、自宅にもラオス松という針葉樹の無垢材を使用していますが、肌触りも良く、ストレッチなどで床に寝転んだりしてもとても気持ちがいいです。松のほかにも代表的な針葉樹としてヒノキ、杉、ヒバなどがあります。ヒノキは言わずと知れた日本最高級の建築材。最古の木造建築として有名な法隆寺もヒノキをふんだんに使っています。油分を含んでいる為、水に強く耐久性があります。また独特の香りはアロマテラピーの世界でも注目され、ストレスを軽減して自律神経を安定させる効果があると言われています。杉は日本の樹木の中で最も寿命が長く樹高も高くなる木です。木の芯に近い部分の赤身、木の外周部分の白太、赤身と白太の両方が出ている材(源平)と切り出される箇所により木の表情が異なるのが大きな特徴です。ヒバは心地よい独特の香りを持ち、ヒノキや杉を上回る抗菌効果、防虫効果、消臭・脱臭効果など、様々な性質を備えています。

柔らかくて暖かい杉のフローリングは、裸足で走り回るお子さんのお部屋にはぴったりの床材です。
神奈川県藤沢市辻堂元町 S様邸

 

 

広葉樹の無垢材

ほとんどの広葉樹には針葉樹のような木の香りはありません。また細胞と細胞の間に多くの空気を含んでいる針葉樹に対して、細胞組織が複雑な広葉樹は硬くて傷になりにくいという特徴があります。硬くて重い木ほど冷たく感じるので、選ぶ際は実際に手で触れて決めたいものです。日本の広葉樹で床材としてよく使われているのは落ち着いた色合いのクリやヤマザクラなど。輸入材では、ウォールナットやメープルなどの北米材、インドネシアで植林されているチークとローズウッド、ヨーロピアンオークなどの欧州産材がポピュラーです。クリ材は土台や構造材としても古くから日本家屋に使われてきた歴史があります。しっかりとした木目が特徴的で、黄みがかった落ち着きのある色は素材感のあるナチュラルなインテリアによく似合います。ヤマザクラはすべすべとしたきめ細やかな肌触りと、ほんのり赤みを帯びた上品な淡い色味が人気の材です。ウォールナットは重厚感のある深い色味と美しい木目で知られる床材の定番。粘りと艶があり、膨張収縮率も低く加工しやすいため、内装材以外に高級家具・調度品に使われます。メープルは明るい室内、白い床を好む人にお勧めで、爽やかでクリーミーな色調です。チークは高級家具材としての印象が強く、古くから豪華客船の甲板や内装に使われてきた銘木です。ヨーロピアンオークは日本のナラ材に雰囲気が似ているため「欧州ナラ」とも呼ばれています。オーソドックスな床材でどんなインテリアにも合わせやすいのが魅力です。最近では、無垢の素材感をより強く感じる、大きな節や木目を生かしたワイルドな表情のオーク材が人気です。

パーケットと呼ばれる市松模様に貼られたチークの床。黄土色~濃褐色の色幅があり、使い込こまれるほどに風合いが増します。
神奈川県茅ヶ崎市東海岸南 O様邸

 

 

まとめ

無垢材には針葉樹と広葉樹の二種類があり、それぞれの特徴をお話してきましたが、結局のところどっちの床材がいいの?という事になりますよね。室内でも土足で過ごす欧米では古くから硬くて傷に強い広葉樹が使われてきましたが、日本人は靴を脱いで素足で過ごす事が多いですよね。この日本人の生活スタイルを考えると、よく歩き回る廊下やくつろぎのお部屋には「柔らかくて暖かい」針葉樹を。キャスターを使うお部屋や納戸などには「硬くて傷つきにくい」広葉樹をといったところでしょうか。もちろん機能面だけではなく、意匠性の観点からお好きな色味や木目から選びたいというご要望もありますので、これらを踏まえて最適な床材を選んでいただきたいですね。
「木視率」(モクシリツ)という建築用語があります。字の通り、木の視える割合の事です。家のどこかに立ち、あたりを見た時、目に見えるモノの中で木肌が見える割合が全体の何パーセントあるかを示すものです。お部屋の中に木が見える割合が多いほど安らぎを感じると言います。一般的な住まいは20%程度と言われますが、40~50%ある家は格段に安らぎ感が増すそうです。無垢材が40~50%見える家にするにはやはり面積の多い床からという事になります。そんな事を考えながら床材を選ぶのも楽しいかもしれませんね。

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