リフォームしたいトイレの費用とおすすめ業者の選び方

こんなお話を知りました。
お孫さんが実家へやってきたとき、どうも落ち着かない様子だったと。
おばあさんがお孫さんを心配し、どうしたのかとこっそり聞くと・・・
「おじいちゃんのお家、トイレがこわい」と。
確かに和式だし、床や壁も古くなっていることは気になっていたらしいのですが、自分たちが暮らすだけなので特に気にしなかったらしいのです。
そして極めつけはこの言葉だったとか。
「薄暗いからイヤ」
今のお家のようにトイレが明るくないんですよね、ちょっと前までのお家は。
もしあなたも、ご自宅のトイレからこのようなことを感じておられるのなら、気分も一新できる「トイレリフォーム」を進めてみませんか?
今回は、トイレリフォームで気になる費用やメリット・デメリットについてご紹介していきます。
目次
1: トイレのリフォームで気になる費用の目安
トイレのリフォームで一番気になるのが費用だと思います。
トイレリフォームの費用はチラシを見ても、メーカーのカタログを見ても
「じゃあ、結局どれだけかかるのか」
という部分がわかりにくくなっています。
これは次のような理由があるからなんです。
■トイレリフォームの費用とは
大きく分けて3つの費用から成り立っています。
(1)トイレの価格
便座だけの場合もあれば、便座と便器がセットになった場合もあります。
また、最近ではトイレが高機能化しているため、各メーカーでのバリエーションが増え、トイレそのものの価格の幅が広くなっています。
(2)床や壁の工事と材料費
今あるトイレと新しいトイレが「ポン」と置き換えるだけでOKなら、この部分の費用はあまり必要ありません。
でも、大抵の場合、便器の形状や水回りに何らかの変更があるため、壁や床のクロスを剥がすような工事が必要となります。
また、水回りの工事が必要となった場合ですと、床板を外すような工事が必要なこともあります。
(3)設置費
上の工事費に近いものです。
トイレそのものを入れ替える費用や運搬費などが必要な場合もあります。
では、実際にどれくらいの目安となるのかを見てみましょう。
■費用の目安
(1)便座や便器
便座を暖かくしてくれる「暖房便座」だけの交換・・・2~3万円
暖房便座に温水洗浄機能が付いている・・・3~6万円前後
この2つなら、ホームセンターでもう少し安く購入できる可能性があります。
シンプルな便座と便器(とにかく和式から洋式に変えたい)・・・6~10万円前後
でも正直なところ、こういうリフォームは選ばれないと思います。
暖房や温水機能付き+脱臭機能の付いた便座と便器のセット・・・10~25万円前後
この辺りの価格帯が使いやすいですし、生活する中で快適なトイレだと思います。
タンクレスやフタの自動開閉など高機能な場合・・・20~40万円前後
バリアフリーなども視野に入れるのなら、こういった高機能トイレがおすすめです。
一番は「うっかりの流し忘れ」がなくなることです。
(2)簡単な工事
便座交換・・・5000円~2万円前後
コンセントの設置・・・2~5万円前後
便器の交換・・・3~6万円前後
ここまではトイレを交換する工事費用です。
(3)大きな工事
- 床や壁材の張り替え
- 手洗いの新設
- 和式から洋式への変更
このような工事は、1日で終わらないものです。
そして、お家のレイアウトや排水・配管の状態によっても費用が変わってきますので、ネットの情報やチラシの情報を鵜呑みにせず、リフォーム専門業者に相談し見積もりをもらってください。
あくまでも概算ですが、20~30万円前後の予算を見ておくと安心です。
2: トイレのリフォームで注意するべき追加費用
上でも少しお話しましたが、トイレのリフォームでは「トイレ」以外の費用が発生することがあります。
例えば、昭和のトイレですと「コンセント」。
昔のトイレには「コンセント」はありませんでしたから、暖房便座や温水の出る便座を設置しようと思うと電源が必要になります。
ということは、お家のどこかから電気の線を引っ張ってきてコンセントを取り付けなければいけません。
また、壁にコンセントを取り付けると(見栄えを気にするなら)、壁の張り直しも発生します。
また、普段は見えないのでわかりにくいのですが、トイレの排水が思っている位置になかった場合、新しい便器を取り付けることができないということもあります。
こんな場合には、排水の位置を変えないといけないので、ここでも工事が必要になります。
すでに高機能トイレを取り付けておられ、古くなったので交換したいという場合には、このような工事は必要ないでしょう。
しかし、昭和のトイレからリフォームするときには、このような追加工事による費用が必要になってきます。
ですから、もし飛び込みのリフォーム営業マンが「全部コミコミで激安なんです!」と言ったとしても、こういう見えない工事の分まで含まれているのか確認してください。
普通は含まれていませんので、悪質な業者の場合「追加費用」を高く請求してくることもあります。
3: トイレのリフォーム「メリットとデメリット」
費用の次に気になるメリットとデメリットを紹介します。
■メリット
- トイレが明るくなる
- 洋式だと体が楽
- 暖房便座だと冬でも冷たくない
- 清潔感がアップする
- 自動洗浄機能があればトイレ掃除が少なくて済む
- タンクのないトイレなら広く見える
- お孫さんにも喜ばれる
■デメリット
- 多くの人が思っているよりも費用がかかる
- 床や壁の工事が必要だと工事に2~3日必要
トイレのリフォームはメリットの方が多いものです。
「別に使えているからまだいいか」と思ってしまいますが、トイレは毎日使うところです。
ちょっとしたリフォームをすることで、暮らしに快適性が増えていきます。
4: リフォーム業者を選ぶポイント
「激安だからNG」「高いから安心」という訳ではありません。
きちんとポイントを見て業者を選んでください。
(1)価格の提示
ここまでお話しましたように、トイレのリフォームには3つの費用が必要でした。
そこで、見積もりを行ったとき、業者さんがどのような価格の提示をしてくれるのかを見ておきましょう。
「工事一式」という、昔からある提示。
こういった場合は、どこまでの工事が含まれるのかを確認する必要があります。
また、便器そのものを含んでいるのかどうかも再度確認しましょう。
後は、どうしてもトイレを外さないとわからないことがあります。
そんな場合の対処方法も先に聞けると安心です。
(2)施工は自社管理しているか
丸投げで下請けに出している。
こんなところもあります。
工事には専門の業者の力を借りないとスムーズにできないこともありますから、全ての工事を自社だけで完結することはできないかもしれません。
しかし、そんな場合でもきちんと施工の管理をリフォーム業者がやるのかを確認しましょう。
(3)アフターサポート
水回りのリフォームには、あってはいけないのですが「水漏れ」というトラブルを無視することはできません。
ですから、もし水漏れが起こった場合など、すぐに対応してくれる業者さんを選んでもらいたいと思います。
ただ、こういうのは判断が難しいですね。
そこでポイントとしては「普段の対応がどんな風なのか」を見てみましょう。
人は普段の何気ない行動や仕草、口癖から人と成りが見えてきます。
例えば、
- 電話の連絡がいつも遅い
- 質問していることへの回答がはっきりしない
- また聞いておきます!ばかり
こういうところからも、後々きちんとやってくれそうかがわかります。
5: まとめ
トイレリフォームは費用に差があります。
これは「どのようにリフォームを行うのか」によって変わってきますので、お家のトイレをどんな風にしたいのかを決めておくことが大切です。
ここがはっきりしていないと、ついつい必要のない機能まで付いた便器や便座を選んでしまうこともあります。
反対に、本当は欲しかったのに・・・、と後悔することもあります。
まずは「どんなトイレが快適なのか」を考えてみてください。
そこからリフォーム業者へ相談し、必要なもの、必要でないものを選ぶことで、あなたにとって最適で快適なトイレというプライベート空間が手に入ることでしょう。