ベランダを部屋にリフォームしたいとき知っておくと安心なポイントとは

次のような質問をお聞きすることがあります。
「戸建てに住んでいます。2階に便利だと思って作った2畳ほどのベランダがあります。でも実際に住み始めると、洗濯物を干す場所としても使わず、普段は使わないものの置き場所になってしまっています。このベランダをつぶして部屋にして使えないでしょうか?」
または、次のようなこともお聞きします。
「1階にウッドデッキがあります。新築当初はバーベキューとかやって楽しんでいました。しかししばらくすると飽きてきたのか全然やらない。
結局、ウッドデッキにはバーベキューセットやアウトドア用品がバラバラと置かれているスペースになってしまっています。少し改築して雨の日でも洗濯物が干せるようにするとか、趣味の部屋にできないかと思っています。」
最初は便利と思って作ったベランダが、月日が経つと物置スペースに。
ありがちな状態だと思います。
そこで今回は、このようなスペースになったベランダを部屋にリフォームするときに、知っておいていただくと安心できるポイントをご紹介していきます。
1: ベランダを部屋にリフォームするメリットとは
まず、今は物置となっている有効活用されていないベランダをリフォームすると、あなたの暮らしにどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
(1)趣味の部屋にリフォーム
2畳くらいの広さでも、趣味の部屋として使うなら十分すぎる大きさです。
完全にあなただけの部屋ですから、居心地も良いでしょうし、思う存分趣味に没頭できる空間となるでしょう。
(2)書斎にリフォーム
多くの男性の憧れである書斎。
小さくても書斎という空間があると、それだけで気持ちにゆとりができ、書斎で一人過ごす時間は人生を少し豊かにしてくれること間違いありません。
(3)お子さんの部屋にリフォーム
小さなお子さんがいらっしゃるなら、2畳~3畳の広さでも十分に部屋として使えます。
お子さんが大きくなられたときには、あなたの趣味の部屋にし、お子さんがもう少し広い部屋へ引っ越すというのも良いですね。
(4)サンルームにリフォーム
日差しをいっぱい感じられる空間として人気なのがサンルームです。
ベランダがリビングや部屋からつながっているのなら、サンルームをつなげることで部屋が広く感じられます。
なんといっても、光が入るため部屋全体が明るくなりますので、サンルームやサンルームの近くの部屋で過ごす時間は気持ちもすがすがしくなるでしょう。
また、雨の日や花粉の季節も気にせず洗濯物を干せるというのもうれしいですね。
サンルームに似た「テラス囲い」というものもありますので、どちらが適しているかリフォームの専門家と一緒に検討してみてください。
2: ベランダを部屋にリフォームするときの注意点
このようにベランダをリフォームして部屋にすると、生活の中でメリットが多くあります。
しかし、メリットがあるということは、注意しておくべきデメリットもあるということです。
どのようなことも裏表があります。
次にお伝えする注意するポイントを覚えておいていただき、あなたの暮らしに最適な方法を考えてみてください。
(1)部屋を増やして住宅は大丈夫なのか
住宅そのものの構造によっては、部屋を増やすとなると骨組みを変更しないといけないことがあります。
これは専門の建築士などに見てもらう必要があります。
何も考えずに部屋だけ増やすと、地震があったとき耐えられないこともありますので、安全第一で検討してください。
(2)お家の雰囲気が変わる
ベランダだったからお家全体の雰囲気が保たれていたということもあります。
ベランダをリフォームして部屋にする場合、外観のバランスも考えましょう。
部屋にした場合、どのようになるのかイメージすることが大切です。
(3)固定資産税がアップするかも
部屋が増えるということは資産価値が上がります。
資産価値が上がると、固定資産税が上がります。
どの程度までなら、固定資産税が今と変わらないのか。
リフォームの専門家を通して、自治体に確認しておきたいところです。
(4)工事の期間が長くなることも
部屋を増築しますから、工事の期間が長くなることがあります。
工事の間は、騒音とまではいかなくても気になる音は続きます。
ご近所へも迷惑になりますので、自分たちがガマンできるのか。
ご近所へも挨拶などして、ガマンしてもらうための関係性が必要です。
(5)マンションは出来ないことも
マンションのベランダは、先にリフォーム可能なのかどうかを確認しましょう。
マンションのベランダは、緊急の避難経路を兼ねているところもあります。
緊急時は隣の方が境界をまたいで入って来られるようにしておかないといけない場合もあります。
まずはマンションの管理者へ確認しましょう。
3: リフォームを依頼する会社を選ぶポイント
このようなリフォームを依頼する場合、どのような会社を選ぶと安心して任せられるのか。
そのポイントをお伝えします。
(1)口だけの営業マンはNG
何を言っても「できます!できます!できます!」という人。
家の設計図も見ていないし、家の骨格がどのようになっているのかもわからないのに本来「できる」とは言えません。
(2)現場を実際に見てくれる人
リフォームは、お家によって状況が変わってきます。
リフォームする内容は同じであっても、お家の建て方や築年数、地域性によって「できること」「できないこと」があります。
ですから、必ず現場を自分の目で見て判断してくれる人が安心です。
(3)比較しましょう
2~3社のリフォーム会社に見積もりや提案を出してもらって比較検討しましょう。
この時のポイントは、比較検討する会社さんへ「同じ説明をする」ということです。
同じ話をしないと、出てきた見積もりや提案を比較することができません。
先にあなたがリフォームでやりたいことを紙に書き出し、その紙を渡すのが良いと思います。
4: まとめ
ベランダを部屋にリフォームするのは、工事としては大きめになります。
そして部屋が増えますから、税金関係も変わってくる可能性があります。
今お住まいの耐震性や耐久性にもよりますが、固定資産税をアップせず、簡単な部屋として使いたいなら、サンルームによく似た「テラス囲い」というものがおすすめです。
テラス囲いは、テラスを囲っているだけなので部屋にはなりません。
リフォームを検討されているなら、このようなことも視野にいれてリフォームの専門家へ相談してください。
もっと良いアイデアや方法を提案してくれると思います。