リフォームの時期っていつ?子ども世代へ引き継ぐ家にする方法

築30年、40年経過すると、外壁の塗り替えや内装のデザインなど、メンテナンスを行う時期が近づきます。
そして同時に暮らしに目を向けてみると、子どもも独立して夫婦二人の生活に戻っていることに気づかれることでしょう。
家の外壁や内装をきれいにすることも大切なことですが、場合によっては、ご夫婦二人のライフスタイルに合わせたリフォームを行う方が、暮らしやすくなることもあります。
そして、今問題になっている部分だけをメンテナンスするよりも、家全体をリフォームする方が、大切なご自宅を独立されたお子さんへ引き継ぐこともできます。
今回は、部分リフォームも悪くはないですが、もう少し先を見越して、独立されたお子さんへ引き継ぐ家にするリフォームを紹介したいと思います。
1: 快適生活のためのリフォームタイミング
リフォームのタイミングといっても、住宅が建っている環境や劣化の状況によっても変わってきます。
ですから、リフォームのタイミングとして適切なのは、あなたのライフスタイルが変化したとき、または、建物の劣化が気になるときが最適なタイミングだと言えます。
例えば、あなたの年齢からライフスタイルの変化を見ていきましょう。
現在はライフスタイルも多様化していますから、一概には言えませんが概ねこのようなスタイルが多いと思います。
■30歳代
既に住宅やマンションをお持ちなら、結婚やパートナーとの同居によって部屋数が増えることになります。
また、お子さんが誕生された場合などは、子ども部屋が必要になるときです。
この2つのタイミングは、1回目のリフォームタイミングだと言えます。
■40歳代
家族のプライバシーを尊重する時期に突入しています。
目的に合った部屋が必要になるタイミングです。
書斎が必要になることもあるでしょう。
自宅サロンの部屋がほしくなることもあります。
お子さんがいらっしゃれば、勉強に集中できる間取りが必要かもしれません。
このような必要性が出てきたなら、リフォームタイミングがやってきたと言えますね。
■50歳代
第二の人生を考えられる時期だと思います。
これからパートナーとどのように過ごすのか。
生活サイクルや家族構成の変化でリフォームが必要になる、一番多いタイミングです。
お子さんがいらっしゃれば、独立というタイミングでもありますから、リフォームタイミングとして一番多い時期ですね。
■60歳代
家族構成の変化に続いて、ご自身の介護なども気になる時期ではないでしょうか。
部屋数はたくさんいらないから、もっと安全に快適な生活ができる間取りにしたい。
転んだりぶつけたりしないような動線を意識した間取り。
収納も楽に出し入れできるものがほしくなると思います。
バリアフリーも視野にいれたリフォームをされる方が多いタイミングです。
次に、建物の劣化時期からリフォームのタイミングを見てみましょう。
■築5~10年
小さな汚れや破損が出てくる頃です。
早めの修繕で対応できる時期ですね。
■築10~15年
水回りの故障が増え始める時期です。
お家そのものの劣化は進んでいない時期ですから、部分修繕か部分的なリフォームのタイミングです。
■築15~20年
見えない部分に注意が必要な時期です。
床下のシロアリや腐食など。
古いお家の場合は、耐震性にも注意しておきたいですね。
床下に大きなトラブルがなければ、大がかりなリフォームのタイミングではありません。
■築20年以上
お家の耐用年数からも、劣化状態からも、何らかのメンテナンスが必要になる時期です。
どういったメンテナンスが必要なのかは、リフォームの専門家に診断してもらうのが一番です。
メンテナンスの度合いによっては、家族構成やライフスタイルを考慮して、リフォームする絶好のタイミングでもあります。
「絶対にリフォームしないと住めない」ということではありません。
しかし、お家の劣化と快適性、暮らしのリズムなどを考えると、そろそろリフォームを考えても良いタイミングです。
2: 戸建てとマンションではリフォームタイミングが違う
ここで知っておいてもらいたいことがあります。
リフォームのタイミングは、戸建てとマンションで少し違うということです。
戸建ては自分ですべてのメンテナンスを行いますから、リフォームタイミングは何度もあります。
また、ご自身のタイミングで行うことができます。
一方、マンションの場合、共用部分に関してはマンション管理者と所有者の合意によって実施されるため、話がまとまらない場合は共用部分の修繕やリフォームが先送りになることがあります。
マンションの場合、専有部分のリフォームは可能ですから、タイミングが合えば共用部分の修繕やリフォームに合わせて行いたいですね。
3: 築年数から見た劣化ポイント
先ほども少し触れました。
築年数から見た劣化のポイントをお話しておきます。
■築5~10年
汚れが一番目立つ時期です。
外壁やバルコニーの塗装が気になると思います。
屋根に瓦を使っているお家なら、瓦のズレが気になる時期ですね。
内装は、畳やカーペットが日焼けしてきているとか、天井や壁のクロスがはがれているところがあるなどが一般的です。
今のうちに修繕しておくと、後々のトラブルを減らすことになります。
■築10~15年
水回りに注意する時期です。
設備そのものの故障もありますし、知らない間に床下に湿気がたまって腐食が始まっていたということもあり得ます。
主に設備の交換ですませられる時期ですね。
■築15~20年
強敵はシロアリです。
家を支える土台部分の劣化に注意しておきましょう。
知らない間に排水管にヒビが入って水がポタポタと漏れていた。
そんなこともありますから、床下が劣化していないかチェックしてください。
■築20~30年
家全体の構造をチェックする時期です。
劣化の程度によっては、暮らし方の変化を取り入れてリフォームすることがおすすめです。
今すぐでなくても、リフォームの計画を始めておかれると良い時期ですね。
■築30年以上
大規模なリフォームを行いたい時期です。
特に築40年を超えているのなら、暮らしの中での不具合も出てきていると思います。
苦労して暮らす必要はありません。
これからも安心して過ごしやすい家に変身させましょう。
4: リフォームすることで子ども世代へつながる家へ
築50年を超えてもリフォームすることで、快適に暮らし続けることができます。
そしてその家は、お子さんへ引き継ぐこともできます。
手をかけることで、お子さんへ、また、そのお子さんへも引き継いで暮らすことができるのです。
せっかくですから、100年住める家にしましょう。
そして、あなたが建てた家を引き継ぎ、快適に暮らしてもらうことで、あなたの話がいつまでもリビングで語られることでしょう。
5: まとめ
リフォームをすることで、100年住める家にもなりえます。
そのためには、子ども世代に引き継ぐ家にリフォームしてもらいたいと思います。
築年数によって劣化するポイントがありますから、今回紹介しましたポイントをチェックして、メンテナンスと一緒にリフォームするのも良いでしょう。
リフォームはできるだけ、経済的にも体力的にも、そして精神的にも負担の少ない年齢でやっておくのがおすすめです。
ついつい先送りしてしまいがちですが、年齢が進んでからのリフォームは負担が大きくなることが多いもの。
仮住まいに移動するだけでも負担に思えるでしょうから、お子さんが独立されたら、リフォームを考えても良いですね。
そのときには、あなたが快適に暮らせる空間をイメージしつつ、今回のリフォームを行うことで、子ども世代に引き継げるかどうかも視野にいれておいてほしいところです。
愛着のある家ですから、50年、100年住める家を目指しましょう。