シニア世代の快適生活。リフォームで外断熱を選ぶチェックポイントとは

住み慣れた家。
この家を建てたのは、20年前?それとも30年?
そろそろ家に手を入れないといけないなと思いながら、なかなか具体的なことが思いつかないままの方もいらっしゃることでしょう。
しかし、そのまま放っておくと快適な暮らしを続けるのが難しくなる場合もあります。
特に近年多い、夏には酷暑、冬には極寒という気候。
夏は涼しく、冬は暖かく、いつも快適に暮らしたいはずなのに、光熱費ばかり掛かって快適でないのなら、いよいよ手を入れるタイミングです。
そこで今回は、光熱費を節約しながら、夏でも冬でも、ジトジトした梅雨時期でも快適な生活が送れるリフォーム「外断熱リフォーム」について紹介します。
目次
1: 外断熱リフォームとは
「断熱」という言葉を聞かれたことはあると思います。
しかし、従来「断熱リフォーム」というと、住宅の内部にある柱の間に断熱材を施工する「充填断熱」、住宅の内側に施工する「内断熱」が一般的でした。
しかし近年「外断熱」というリフォーム方法が注目されています。
ではこの「外断熱リフォーム」とは何か?その特徴は?についてお話していきます。
外断熱とは字の通り
「住宅の外側を断熱材で包み込むように施工する」
リフォームの方法です。
この方法は「RC(コンクリート造り)の住宅」が多い欧米では古くから一般的なリフォームでしたが、木造住宅の多い日本ではあまり浸透していませんでした。
しかし近年、欧米での実績や、省エネ、地球環境、シニア世代の健康への関心などの高まりから、リフォームで外断熱を選ぶ人が増えています。
2: 外断熱リフォームのメリットとデメリット
では、外断熱リフォームにはどのようなメリット、またはデメリットがあるのでしょうか。
リフォームの専門家であるベルズが、どちらも隠すことなくお伝えしたいと思います。
2.1: 外断熱のメリット
外断熱のメリットとして最も大きいのが、住宅内部の熱容量の大きさです。
熱容量とは何かと言いますと、住宅が内部に熱を蓄えておける量のことでして、この容量が大きいほど「暖まりにくく」「冷めにくく」なります。
「えっ?どういうこと?」
と感じられたかもしれませんね。
これはどういうことかというと、外断熱リフォームを行うことで、住宅の内部の熱容量が大きくなるため、外気の影響を受けにくくなるということなんです。
例えば、魔法瓶をイメージしてみてください。
魔法瓶にお湯を入れておいて数時間持ち歩いても、冷房が入っている部屋に置いておいても、蓋を開けると暖かいお湯が出てきますよね?
反対に、キンキンに冷えた水を魔法瓶に入れて、真夏に持ち歩き、駐車した車の中に置いておいても、蓋を開けると冷たいまま。
これと同じように、住宅を魔法瓶のようにすることで、内部の温度を一定に保つことができるようになるんです。
ですから、酷暑が続く夏に冷房をかけると、冷気が外へ逃げにくいため、少しつけるだけで住宅の内部が涼しい状態になります。
これは魔法瓶に冷たい水を入れたのと同じですね。
また寒い冬になれば暖房をつけると、暖かい空気が外へ逃げにくいため、住宅内部が暖かい状態になります。
こっちは魔法瓶に暖かいお湯を入れたのと同じですね。
住宅の外気によって、内部の気温に大きな影響がなくなるため、いつも快適な空間になります。
また冷房や暖房を使う光熱費の節約にもつながりますね。
さらに外断熱リフォームは、家の外側を覆うことになるので、住宅の耐久性向上も見込めますから、住宅寿命を延ばすことにもつながります。
2.2: 外断熱のデメリット
次はデメリットをお話します。
まずデメリットの1番目はこれです。
「外断熱リフォームをやっているリフォーム会社が少ない」
やりたいなと思っても、依頼するリフォーム会社が対応できていないこともあります。必ず外断熱リフォームの施工実績があるか確認しておきましょう。
次に2つ目がこれです。
「断熱材が比較的高価なので、リフォーム費用が他の方法より高くなる」
良いものは高いということなのですが、実は外断熱リフォーム費用は長い目で見て考えてほしいんですね。
というのも、1年、2年では差がわかりませんが、冷房や暖房に掛かる光熱費は5年、10年経過するとかなり変わってきます。
また、5年、10年経過したときの住宅の傷み具合も違ってきます。
今は「費用が高いな」と感じられるかもしれません。
しかし、先のことを考えていただきたいと思います。
3: 外断熱リフォームのチェックポイント
最後に外断熱リフォームを行う場合のチェックポイントをお伝えしておきます。
3.1: 断熱処理が過剰ではないのか
外断熱リフォームはお話しましたように、断熱材の費用が比較的高価なのです。
だから、リフォーム前には
「本当に外断熱リフォームが必要なのか」
を慎重に検討してもらいたいです。
住宅は建っている地域や気候。
山手であるとか、海側だとか、立地条件で必要なことが変わってきます。
住宅の立地条件によっては、もともと住宅内部の温度が急激に変化しないこともあります。
そんな場合なら、内断熱リフォームでOKかもしれません。
1軒ずつ違う住宅ですから、慎重にリフォームのプロと考えてみてください。
3.2: 適切な断熱材を選びましょう
外断熱リフォームに使われる断熱材には、いろいろな素材のものがあります。
そして、素材によって特徴があり価格が変わってきます。
これも住宅の立地条件につながりますが、あなたの住宅に適した断熱材を選びたいところです。
過剰なスペックの断熱材は必要ありません。
断熱材の特徴と費用、プロのアドバイスを元に、もっともバランスの良いものを選んでください。
3.3: 湿気対策は忘れずに
外断熱リフォームは住宅内の気密性がアップします。
そのため湿気がうまく外へ排出されないままだと、住宅内に湿気がこもってしまい良くありません。
外断熱リフォームを行うと「結露」が起きにくいのですが、住宅内部にこもった湿気は外へ排出しておきたいので、リフォームのときには
「湿気の排出がどうなっているか」
を確認しておきましょう。
4: まとめ
今回紹介しました外断熱リフォームは、住宅内部の温度差を少なくしてくれるため、あなたの体にも快適で健康的な暮らしを約束してくれる方法です。
そして、話に出てきました通り、外断熱リフォームを行うことで光熱費の節約にもつながります。
ということは、いつまでも健康で快適。
おまけに毎月定期的に必要となる光熱費が減少。
これは10年後、20年後という長い目で見ると、今のうちにやっておくほうがいいリフォームだと思います。
今よりも快適に暮らす。
今よりも余裕を持つ。
こんな生活を手に入れられるのが、外断熱リフォームです。
ぜひ今回の記事を参考していただき、あなたにとって快適な暮らしが手に入ることを願っています。
そして、この記事があなたの人生に役立ったとした幸いです。