展示照明!

投稿日:2017年01月08日

只今、一般住宅をギャラリーに改装するリフォームを行っています。
鎌倉の仏像に特化した写真館で、
完成すれば鎌倉中の仏像がこのギャラリーで観られます。
中には直接お寺に行っても観られない大変貴重な作品もあり、
自分も毎日わくわくしながら現場に足を運んでいます。

さてギャラリーといえばもちろん主役は作品(写真)です。
その作品を引き立てるのが照明です。
以前ブログでも何回か照明のお話をしましたが
今回は住宅ではなくギャラリーの照明計画です。

ライティングコーディネーターの資格試験を受けてきました!
照明計画!

照明手法は大きく分けると、空間全体を照らすベース照明と
壁を中心に照らすウォールウォッシャ照明、
展示物を中心に照らすスポット照明の3つになります。

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今回の場合、作品は壁面に展示するので
ウォールウォッシャ照明で壁全体を照らしてもよいのですが
空間は明るくなりますが、作品は沈みがちになります。
逆に壁面の明度・彩度を低くし
スポット照明でピーポイントで作品を照らしてあげれば
作品が浮かび上がります。
下の写真を見れば一目瞭然ですね。

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ただ本来スポット照明は、作品一つづつ照射してあげるのが一般的ですが
今回、作品数が多くA4サイズ位の写真を連続して展示しますので
ライトがいくつあっても足りません。
そこでスポットライトにスプレッドレンズという光が横に拡散する
特殊なレンズを装着し、横に帯状の光を照射します。
他に光が全体に拡散するディフュージョンレンズなどがあります。

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するとこんな感じで連作の照明になります。
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今回は連作の照明計画を採用しますが
作品の大きさ、展示数、ギャラリーのコンセプトなどにより
計画は異なりますのでこの部分はいろいろと試したいところですね。

ところでスポットライトの取り付け位置についてですが、
これは作品の見え方を損なう不快なまぶしさ
「グレア」と「映りこみ」と関係しています。

グレアとは照明器具そのものから発生するまぶしさ。
映りこみは額やガラスケースに反射するものです。
これらを軽減するには作品に照射する光の角度が30度位が良いとされています。

わかりやすく一般住宅を例に挙げて説明しますと、
天井高2.4mに対して一般的な日本人の視線の高さは1.5m位です。
そこから30度の角度で天井にいったところが
適正なスポットライトの位置となるわけです。
壁から大体50~60cm位になると思います。

さてここまで壁面の照明を計画し
光をコントロールしてきましたが
空間全体を照らすベース照明にも気を配りたいところです。

今回ベース照明としてダウンライトを採用する予定ですが、
一般的なダウンライトは光が拡散するタイプが多く
この光が壁に干渉しては今までの光の演出が台無しです。
そこでダウンライトは拡散タイプではなく集光タイプを選びます。

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右側の写真は拡散タイプのダウンライトで壁面に光が反射してますね。
左側は集光タイプで床面だけを照らしています。
これなら壁面に光が当たらず、スポット照明の光の演出もバッチリです。
またお部屋の雰囲気もちょっと緊張感が高まり
ドラマチックな空間となります。

いかがだったでしょうか。
長くなってしまいましたが、このギャラリー改装工事、
4月のオープンに向けて着々と工事が進んでいます。
完成しましたら施工事例のコーナーでご紹介しますのでお楽しみに!

今回お話ししました内容は展示用の照明計画ですが
一般住宅にも応用できると思います。
額入りの絵画や写真、ポスターなどはインテリアのアクセントになりますよね。
そんな絵画や写真に光を当ててみてはいかがでしょうか。